冠山峠は昭和46年、高度経済成長第二期の真っただ中、分断されていた国道417号を繋ぐ林道冠山線の開通と共に岐阜県と福井県の県境に生まれ落ちた。
この林道の空気は、なぜか重い。蔓性植物に覆われ形を失った樹木は、モクモクと地表から這い出てきたように見える。その無秩序さが、不気味で異様。
沿道のガードレールの大半は折れ曲がり、その先は、身がすくむような断崖になっている。そんな秘境感漂う林道を、蛇が這うようにバイクを走らせた。
冠山峠・Pass Hunting NO.69
- 調査:
- 峠名:冠山峠(かんむりやまとうげ)
- 路線:林道冠山線
- 所在:岐阜県揖斐郡揖斐川町塚∧福井県今立郡池田町楢俣
- 座標:35.788159,136.392603
- 標高:1,050m、路面:オンロード
- レビュアー:峠ノ太郎(セロー250)
- おすすめ度: 5
秘境林道ではあるが全区間とも舗装されているので、オンロードバイクでも不安無く走行できる。但し落石には注意しましょう。
林道冠山線の道路交通情報
岐阜県側は、≫ 岐阜県揖斐郡揖斐川町(町内の道路情報について)を確認して下さい。ちなみに、2014年1月28日時点の情報によると、全区間[全面通行止め]、平成25年11月21日~平成26年5月下旬予定、冬季通行止めのため、となっています。
福井県側は、≫ 福井県池田町(右上のお知らせ)を確認して下さい。
※ 災害による通行止め多発地域です!
冠山林道は、迂回路が無いのでツーリングの前には必ず福井県と岐阜県の両県の道路状況確認をしておきましょう。状況についてコメント覧に情報をいただいている場合がありますので参考になるかもしれません。(自己責任で!)
冠山峠 Pickup Photo
終(起)点:福井県今立郡池田町田代
池田町管理区間:延長9,783m、幅員3.6mと表示されている。
林道冠山線は、時折り落石が見られるが全区間舗装のため、オンロードバイクでも十分越えることができる。
朝靄で視界がハッキリしない。
絶壁にへばりつくような進路が見える。
転落したとしか思えないが・・・。
何度もセローを止めて風景を楽しんだ。
冠山が岩山だと、よく分かる
峠から福井県側は、二日間とも対向車が一台も無かった。
セロー250に乗っていると、寄り道が増えてしまう。
国道417号の未開通部分を繋ぐ林道というシチュエーションが、秘境感を増幅させてくれる。
峠です!!
冠山峠の全景。峠の駐車スペースには、早朝から数台の車が停まっていた。冠山は登山者に人気があるようだ。
みんな、計ったように冠山峠と刻まれた立派な石碑をカメラに収め、登山道へと入って行く。バイク乗りの姿は、何処にもない。
小さなお地蔵さまを見つける。
もし峠の片隅に自作の地蔵を設置したら・・・。そんな想像をさせる、お地蔵さまです。
画像の右側が冠山峠へ至る林道冠山線、左側が高倉峠へ至る林道塚線。冠山峠から下ってくると、右手に曲がると高倉峠へ行ける。単なる三叉路のようですが、ここが才の沢峠です。
冠山峠の四方山話
冠山峠の歴史は浅く、1972年(昭和46年)の林道冠山線の開通に伴い新設された。この林道は国道417号の未開通(分断)部分を繋ぐ。開通以前は、冠山の東側に冠越、西側に檜尾峠が徒歩で越える峠として利用されていた。総延長は、19.4km
- 【冠山峠へのツーリングルート】
≫ ソロキャンプツーリング、岐阜県の県境・秘境峠巡り - 【都道府県別・峠の一覧表】
≫ 岐阜県の峠、一覧表
≫ 福井県の峠、一覧表
編集後記
ヘルメットのインナーて、どれぐらいの間隔で洗いますか。一度も洗ったことが無い人も、いるのでしょうか。私のヘルメットは、もう限界に達したようなので二年目にして初の洗濯ですが。