五波峠/雪道の林道をオフロードバイクでチャレンジ

林道五波袖ヶ谷線(ビレッジライン)

五波峠を越える林道五波袖ヶ谷線(ビレッジライン)は、関西の人気ツーリングコースである京都美山の周山街道(国道162号)の裏道的なツウな道。鯖街道(国道367号)、おにゅう峠越え(林道)と並ぶ京都府から福井県を跨ぐ四経路の内の一つ。

春まだ遠い3月初旬、雪道を求めて豪雪地域の五波峠を目指した。ブロックタイヤが雪を踏み締める”音と感覚”。エンジンがら”湧き上がる水蒸気”。バイクを押し引きし”滴り落ちる汗”。立ち止まると一転する”無音の世界”。これらオフロードバイクのみに与えられた特権を楽しむために。

五波峠・調査NO.90

  • 調査
  • 峠名五波峠(ごなみとうげ)
  • 路線:林道五波袖ヶ谷線・福井県道224号(染ヶ谷小倉線)・ビレッジライン
  • 所在:京都府南丹市美山町田歌∧福井県大飯郡おおい町名田庄染ケ谷
  • 地図電子地形図位置図
  • 座標:35.346135,135.692276
  • 標高:600m、路面:オンロード
  • レビュアー峠ノ太郎(セロー250)
  • おすすめ度 4

五波峠は、全面舗装された一般車両も通行可能な五波袖ヶ谷林道上に位置する。冬季以外はオンロードバイクでも走行に問題は無い。

林道 九十九折 雪道

五波峠の周辺地図

京都府道38号(京都広河原美山線)の道路交通情報

京都府道38号(京都広河原美山線)は、積雪による冬季閉鎖区間です。投稿時点の京都府では、12月1日~翌年3月15日の期間を冬季とし通行止めとなっています。

五波峠 Pickup Photo

京都府道38号(京都広河原美山線)
A点:佐々里峠方向の左手に設置されている、異常気象時通行規制区間起点の看板が目印になる。C方向から来ると、この規制看板を右折して林道五波袖ヶ谷線(ビレッジライン)へ入る。

佐々里峠、冬季閉鎖の電光掲示板
A点からD方向の少し佐々里峠寄りには、道路情報の電光看板がある。この写真は、積雪による冬季閉鎖解除の一週間前、既に路面凍結は見られない。佐々里峠を越えて国道477号(酷道で有名)へ向かうと花脊峠を始めとするタイトでスリリングな峠道が連続する。

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京都府道38号上のセロー250
A点から見た「美山かやぶきの里」C方向の画像。ここまでは、道路幅員も広く京都府道38号の快走区間になっている。

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雪とセロー250
A点路肩には、まだかなり残雪がある。セローの後方には、一級水系でありアユ釣りの本場の由良川が流れている。

林道五波袖ヶ谷線
A点の角には、田歌舎という予約制レストランがある。ホームページを見ると、ラフティング・カヤック・沢登りやキャニオニングなどもやっているようだ。キャニオニアリング(Canyoneering)とは、登山の沢登りとは逆に渓谷を下ったり、懸垂下降することのようです。脇を通った時に、鹿?の解体をしているのがチラリと見えた。

林道五波袖ヶ谷線の標識
A点に立つ林道五波袖ヶ谷線の標識。豪雪地域のためか、このような高い位置にある林道標識を京都北部で見たことがない。

雪道に付くセロー250の軌跡A点T点:林道五波袖ヶ谷線に入ると路面は、全て雪で覆われていた。セカンドギアーでセローをトコトコと走らせる。時折りリアがスライドするため、軌跡が蛇行した線を描く。

五波谷川
A点T点:左手には五波谷川が、雪面を裂くように流れていた。

雪山とセロー
A点T点:ついに難所に遭遇する。前方が小山のように盛り上がって、道幅が分かりにくい。

雪のビレッジラインとセロー250
A点T点:セローを突っ込んでみると、後輪が空転してスライドするばかり、全く動かなくなった。色々な方向にもがいていると、全身が白煙に包まれて異様な匂いに包まれた。エンジンの熱で気化した雪が、沸騰したやかんの水蒸気のように吹き上がっているのだ。シールドは真っ白に曇り、何も見えなくなった。

冬の林道A点T点:セローを後方に引っ張り出し後退する。前方の様子を確認するために歩いてみると、どんどん雪が深くなっていく。膝頭を越える積雪量となり、歩くことすら困難だ。

雪に覆われた林道五波袖ヶ谷線
A点T点:汗だくになったので涼みながら周囲の様子を観察してみると、斜面の木が何本か倒れている。どうやら雪の下には倒木が埋まっているようだ。この時点で、撤退を決定する。

周山街道(国道162号)へ戻り、南下して二輪通行止めになった栗尾峠の様子を見に行き、次にウジウジ峠からサカサマ峠の雪道越えに挑戦した。こちらは無事に成功する。

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五波峠、春のリベンジ編  2014/05/06(火)

春になり積雪で未踏になっていた五波峠をリベンジしてきた。

福井県道224号(染ヶ谷小倉線)
今回は、国道162号(周山街道)の福井県側の名田庄から福井県道224号(染ヶ谷小倉線)を南下するルートで五波峠へと向かった。

五波峠の地図このルートは、染ヶ谷川を遡りブナ林を抜ける。

 五波峠T点:気持ちの良い森林に包まれた九十九折れの道を進むと、一目で峠に到着したことが分かる立派な石碑が建っている。

五波峠の全景T点:十分なスペースのある明るい峠だ。

福井県と京都府の府県境T点:福井県と京都府の府県境は、アスファルト路面の継ぎ目で確認することができた。

林道五波袖ヶ谷線
T点A点:京都府側に下って行くと、斜面には無数の切り倒された杉の木が横たわっていた。林道本来の姿に迫力すら感じた。

林道五波袖ヶ谷線T点A点:重機が斜面に取り着いているかのようだ。どのようにして、この急斜面から杉の木を下に降ろすのだろうか。

伐採林
T点A点:切り口に数字が書かれた伐採林が積まれていた。前回、積雪のためにUターンした場所は、この辺りだと思う。林道五波袖ヶ谷線は、積雪が無ければオンロードバイクでも問題なく通過できるような林道だった。

五波峠の位置図

編集後記

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