高倉峠のピークには、「高倉峠」と刻まれた立派な碑が建っていた。快晴の日には若狭湾を望むことが出来る絶景眺望で有名な峠のためか、周囲には観光バスが何台も停めれそうな広いスペースがある。
そこには、先客いた。岐阜県ナンバーのセロー225とKLX250の2台のオフロードバイクだ。彼ら以外に人の気配は無く、車や自転車は一台も見当たらない。しかし、それは必然のこと。何故ならば、岐阜・福井の両県側とも林道塚線が、がけ崩れのために通行止めの看板が設置されているのだから。
オフロードバイクに跨っている人種は、ダート(荒れた道)を好む。その時、心の中のダート(子供心?)な部分は、ワクワク感に包まれる。そんな奴らが、僅かに残る「ささやかな道」を慎重に、ちょっと楽しみながら進む。3人の「イケナイおじさん」だけが、髙倉峠に立っていた。
高倉峠・Pass Hunting NO.71
- 調査:
- 峠名:高倉峠(こうくらとうげ)
- 路線:林道塚線(林道冠山線重複区間あり)
- 所在:岐阜県揖斐郡揖斐川町塚∧福井県南条郡南越前町瀬戸
- 座標:35.77154,136.325596
- 標高:956m、路面:オンロード
- レビュアー:峠ノ太郎(セロー250)
- おすすめ度: 4
高倉峠は、見晴らしの良い福井県と岐阜県の県境峠として有名です。通行止めの際には、大きく迂回することになるので情報確認をしっかりと。
林道塚線の道路交通情報
林道塚線の高倉峠や冠山峠の林道冠山線の他、岐阜県揖斐川町内の道路情報については、以下のサイトで道路交通情報が確認できます。
≫ 岐阜県揖斐郡揖斐川町(町内の道路情報について)
- 藤橋振興事務所 0585-52-2111
- 揖斐川町役場 農林振興課 0585-22-2110
高倉峠の地図
高倉峠 Pickup Photo
D点:手前の岐阜県から来ると、この才の沢峠をセローを停めている方角が高倉峠へ至る塚林道になる。
D点:標識に偽り無し!高倉峠から福井県側は、オフロードバイクでも越えられません。完全に林道が土砂で塞がれている。(セロー225の方、談。)
D点~PIN:ここが、がけ崩れの現場です。アスファルト面がパキッと折れたように崩れています。
D点~PIN:アスファルトの断面を撮ってみました。この時には下がえぐれているとは知らず、無謀なことをしていました。
D点~PIN:ブロック積み擁壁も板チョコのように無残な状態です。
PIN:無事に高倉峠に到着しました。定番?の位置で記念撮影です。何故か標高に比べて勾配が緩やに感じます。もう少し緩急にメリハリがあれば、もっと楽しいかも。
PIN:高倉峠の全景です。広い駐車スペースが眺望の良さで人気がある証拠でしょうか。
PIN:福井県側の眺望です。
PIN:天候が良ければ若狭湾まで見渡せるようですが、真夏の大気だと無理なのでしょうか?この峠は、天候しだいで評価が変わりそうです。
B点:場面が変わり、高倉峠を下り岐阜県側に戻りました。ここが、国道417号の分断部分です。かなり広いスペースがあり、綺麗なトイレも完備しています。
B点:ここが、魅惑の冠山峠とがけ崩れの高倉峠への林道の入り口です。
B点:岐阜県は、パワーが違います。まだまだ、公共事業継続中です。
B点:徳山湖も近くに見ることが出来ます。
B点:国道417号を南下して総貯水量日本一の徳山ダムへ向かいます。途中にはトンネルが幾つもあり一番長いものの出口気温は18度を表示していました。暑い寒いと繰り返しながら駆け抜けます。
土砂災害について調べてみた
がけ崩れ・土石流・地すべり・土砂崩れ・・・。高倉峠(林道塚線)のこの状況は、どれが当てはまるのでしょうか?立ち止まって、じっくり考えると分からなくなった。調べてみると、人の死につながる事故・天災なので、法制度上の定義がされていました。ポイントは、[山地災害]と[土砂災害]の区分のようです。
- がけ崩れ:[山地災害]
斜面上の土砂や岩塊が安定性を失って崩落する現象のこと。 - 土石流:[山地災害]
土砂が水(雨水や地下水)と混合して、河川・渓流などを流下する現象のこと。(水分の割合が多ければ鉄砲水) - 地すべり:[山地災害]
斜面の土砂・岩塊が、「すべり面」を境にして移動する現象のこと。 - 土砂崩れ:[土砂災害]
傾斜度が30度以上の急傾斜地が崩壊する現象のこと。
※ 道路や住宅地などの人為的に造られた法面は、土砂災害に分類しないことが多い。
関連リンク
- 【高倉峠へのツーリングルート】
≫ ソロキャンプツーリング、岐阜県の県境・秘境峠巡り - 【都道府県別・峠の一覧表】
≫ 岐阜県の峠、一覧表
≫ 福井県の峠、一覧表