石山坂峠の旧道は、石山トンネルに捕食され廃道となって姿を消した。かつての峠道は既に跡形も無く、福井県道16号(坂本高浜線)の一部に溶けたようだ。地形図や道路地図にも、その名すら無い。
福井県道16号は、新陳代謝が活発である。平成24年にはループ橋が完成し、冬期閉鎖が解消された。また、接続している舞鶴若狭自動車道の大飯高浜インターチェンジは、2003年(平成15年)3月に供用が開始された。これらに先立ち、1973年(昭和48年)8月に石山トンネルが完成している。
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石山坂峠・調査NO.92
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石山坂峠の周辺地図
- T点:石山坂峠(石山トンネル)
- A点:林道(名称不明)
- B点:福井県道16号、国道162号(周山街道)方向
- C点:舞鶴若狭自動車道の大飯高浜インター方向
- D点:ループ橋
石山坂峠 Pickup Photo
T点:セローの停まっている写真のような位置に道があれば、誰しも旧道だと考える。それは、オフロードバイク乗りにとって、至極の一品になる。なるはず・・・。
A点:この画像を見て違和感を感じる方は、旧道マニアに違いありません。それは、福井県道のような主要地方道の旧道ではなく、林道の姿にしか見えないからです。同じ福井県道16号上にある、福谷坂峠の旧道と比較するとよく分かります。存在するはずのアスファルトや道路標識、ガードレールなどが全く見当たりません。
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進むにつれ石山トンネルから、どんどん離れて行きます。そもそも、全長が94m しかないトンネルなので、コーナー1つ分ぐらいの長さの旧道だったのかもしれない。
仮にトンネルの全長を直径100mの円と置き換えて計算してみると、100m×3.14÷2=157m の円周しかないことになる。計算の根拠もないが、短いことには違いないと思う。結論は、旧道は廃道となり既に消滅したということなのでしょう。
B点方向は、緩やかなコーナーが坂本川に沿って道の駅「名田庄」(国道162号周山街道)まで続く。C点方向は、狭道となるが九十九折れの道がループ橋の新設区間まで続く。
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この3月中旬の国道162号(周山街道)周辺の積雪状況は、福井県と京都府の府県境から堀越峠(下の画像)間が最も多く、その区間以外の沿道では見られなかった。
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堀越峠へ至る旧国道162号の入口は、残雪量が多く斜面にもなっておりセローでも押し歩きが辛そうなので今回はパスした。
石山坂峠の位置図
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編集後記
週末毎に気温も上がり桜の満開時期がニュースに流れるような時期になってきました。このブログの閲覧者数も気温の上昇に比例して、少し増えてきました。現在時点では、月間22,265PVとなっています。掲載した峠の数も、やっと100ヶ所に近付いてきました。さて、次はどこの峠に行こうかな♪