酷道と言われる国道もあれば、腐道と言われる府道もある。横嶺峠に向かう京都府道782号は、腑に落ちない「腐道」です。その理由は、ダートの車両通行禁止区間が存在するからです。
道路地図には、普通に表示されているのに不思議な府道です。まるで罠(トラップ)を仕掛けられているようです。一日目の伏見区側からは、このトラップに引っ掛かり横嶺峠を越えられずに断念。二日目には、滋賀県側からトライすることになった。
横嶺峠・調査NO.22
横嶺峠の周辺地図
- T点:横嶺峠
- A点:京都府道782号の車両通行禁止区間
- B点:京都国際カントリー倶楽部方向
- C点:京都府道782号
横嶺峠(一日目) Pickup Photo
これが府道782号?「通行止め」ではないのでGO!
しばらく砂利道が続いた後、女人堂で行き止まった。
この狭道が京都府道782号です。石標に刻まれているように、この地域は歴史的風土特別保全地区に指定されています。隣接する醍醐寺は、世界遺産です。
残念ですが素直に引き返すことにします。ナビは元々滋賀県側に大きく迂回するルートを表示していたのに、それに逆らってここまで来たことを後悔しましたが仕方ありません。明日も気温が高そうなので、もう一度計画を立て直してリベンジすることにします。
横嶺峠(二日目) Pickup Photo
二日目は滋賀県大津市側から府道782号に入り横嶺峠へ向います。峠を巡るようになってから道路に対する妥協レベルがかなり低下してきたように感じますが、こちら側はちゃんと舗装してあって素晴らしい。
やっと峠らしい風景になり、ヘアピンカーブが登場。
横嶺峠の路面状況は中の下と言ったところでしょうか。湧水の影響で所々ウエットなのが気になります。時間帯のせいかゴルフ帰りの自動車が何台も下って来ます。こんな所で写真を撮っている姿を見て不思議に思っているかもしれません。
やっと、横嶺峠に到着しました。昨日のリベンジのために、緯度経度でも確認して来たので間違いありません。
立派な「峠のお地蔵さま」がいらっしゃいました。基礎部分を見ると、はく離したような跡があるので、移設されて来たようです。
峠をしばらく眺めていると、自動車でこられた方から道を尋ねられました。「上醍醐へ行くのは、どうしたらいいのでしょうか?府道を真っ直ぐ行ったらゴルフ場になっていて、行き止まりでした。」
もちろん教えてあげました。「府道は、こっちです。」が見てのとおりの状況です。上醍醐に行くには、迂回ルートを通らないと・・・。この方も腐道の犠牲者です。
横嶺峠を下ってくると、ここが迂回ルートになっている民有林道谷山線(宇治市)との岐路です。この林道は、峠道よりさらに楽しいウネウネ道。
林道谷山線の出口です。
横嶺峠の四方山話
この横嶺峠は、眺望も意外と良かった。この日は曇りだったので写真は撮らなかったのですが、峠の先のゴルフ場に向かう道沿いからチラチラと見えます。展望台などはありませんので、崖から転落しないように注意して下さい。また、迂回路の林道は幅員は狭いですが路面状況も良く結構楽しめます。ツーリングマップルの白線でウネウネしている所です。
横嶺峠の位置図
※ その他の地図へ
- 【横嶺峠へのツーリングルート】
≫ 峠と歴史と文化を訪ねる京都・滋賀ツーリングコース - 【都道府県別・峠の一覧表】
≫ 京都府の峠、一覧表
編集後記
少し苦労はしたけれど、良い峠でした。このブログで何度も言っていますが、峠のお地蔵さまが居らっしゃるのは地域の人達に大切にされている場の証です。
そんな場なので、通行止めぐらいが丁度いいのかもしれません。世界遺産もある地域なら、なおさらです。次は難所の供水峠に行きますが、この峠には道路自体が無く登山道しかありません。どうなることやら。