右回り、それとも左回り。どちらを選ぶ?
米子自動車道を蒜山ICで降り右回りならこの内海乢(内海峠)から、左回りなら見返峠から大山一周ツーリングがスタートします。ここで左右どちらを選択するかによって、大山ツーリングの楽しさ度に差が出てきます。
結論から言えば、右回りの内海乢越えからスタートしましょう!理由は、蒜山ICから5kmほどで岡山県から鳥取県へと内海乢を越えると、その30秒後に ドンと真っ正面に大山の荘厳な山容見ることができるからです。「今日は来てよかった!」と、スタート早々にテンションを上がりますよ。
ところが、左回りになる蒜山大山スカイラインを走る見返峠越えは、名前負けの林間道で眺望もありません。しかも直線路でつまらない。これでは楽しいツーリングの出鼻をくじかれてしまいます。見返峠も本当に峠なのかと、疑うほどのフラットでガッカリします。
内海乢・調査NO.106
内海乢の道路交通情報
通行止めなどの通行規制情報は、鳥取県の道路企画課 ・道路建設課の通行規制情報一覧が参考になる。また大山環状道路へ入るとガソリンスタンドが無いので、蒜山インターで満タンに給油しておいた方が安心です。
内海乢の周辺地図
- T点:内海乢
- A点:米子自動車道、蒜山インターチェンジ
- B点:伯耆大山南壁のビューポイント(下蚊屋バイパス)
- C点:国道482号
- D点:蒜山大山スカイライン(見返峠はさらに北方)
内海乢 Pickup Photo
T点:大阪府枚方市を朝5時に出発して高速道路を乗り継ぐこと3時間、やっと本日の第一峠「乢」の文字を持つ内海乢に到着した。絵にならないゆるい峠をどのように表現しようかと思いながら、今日初めてのシャッターを切った。
T点:逆ト型の警戒標識の下に書かれた「江府町下蚊屋(県境)標高640m」の文字を見て、ちょっと嬉しくなる。なぜなら、ゆるいと思っていた峠の標高が640mもあったからだ。括弧書きの(県境)も素敵だ。残念なのは、峠名が無いこと。実に残念だ。
T点:次に鳥取県側から内海乢を眺めると同じように、「岡」を図案化した岡山県の県章、「と」を図案化した鳥取県の県章が見られた。手前の林道らしき道は、鬼女台(きめんだい)方向に延びており、徒歩道を挟んで蒜山大山スカイラインと結ばれているようだ。
T点:内海乢より鳥取県側の国道482号は、左に折れ直ぐに巻くように下っていく。直進方向は、下蚊屋バイパスになる。
B点:下蚊屋バイパス入り少し進むと、右後方下部に国道482号(C点)が見える。
B点:進行方向への視線を上げると・・・。真っ正面に日本四名山であり日本百景、中国地方の最高峰である標高1,729mの伯耆大山が現われた。
B点:大山は、今から5万~1万年前の噴火によりできたと言われている。大山の威厳さえ漂うその姿に、古くから信仰の対象になっていたことが理解できる。
内海乢の四方山話:「乢」について
峠には、垰、乢、屹、辿、嵶などのあて字があり、これらを「とうげ」ではなく、タオ、トウ、ダウ(タワ)とよぶ地域が中国地方に多い。これらの地方字は、武士社会の文官が自己流にくずして書きしるしたものが、定着し後世に受け継がれていったと考えられる。
参考文献:『峠と人生』
内海乢の位置図
- 【内海乢へのツーリングルート】
≫ 大山グルッと一周ツーリング6峠越え・中国地方 - 【都道府県別・峠の一覧表】
≫ 鳥取県の峠、一覧表
≫ 岡山県の峠、一覧表
編集後記
乢の文字を見ると、やっと中国地方まできたか!とちょっぴり感慨深い。峠が国字だと知った事がきっかけで始めたこのブログも、訪問者が月間4万PVを越えるまでになりました。