サカサマ峠の首無地蔵さまには、失った首の変わりのように花冠がお供えされていた。その花の鮮やかな色彩が、これまでに訪ねた峠のお地蔵さまには無かったことを改めて気付かせた。
そう言えば、このブログに桜以外の花を一度も載せたことがない。別に避けていたわけではないが、重量級のCB1300SBを丁度良いアングルに入るように移動させるのが一苦労なのだ。
その点、セローは身軽だ。多少の段差を乗り越えるのも、かえって楽しい。これからは、花や木の名前も少しずつ覚えるようにしよう。立ち止まるために、バイクを走らせよう。
サカサマ峠・Pass Hunting NO.51
- 調査:
- 峠名:サカサマ峠(さかさまとうげ)
- 路線:林道谷山線
- 所在:京都府京都市右京区嵯峨清滝北谷町∧京北細野町∧梅ヶ畑風吹
- 座標:35.072250,135.642519
- 標高:700m、路面:オフロード
- レビュアー:峠ノ太郎(セロー250)
- おすすめ度: 5
裏愛宕道のサカサマ峠は、首無地蔵が祀られていることで有名です。愛宕詣の参詣道の峠でもあるのでハイカーにも人気がある。
サカサマ峠の周辺地図
サカサマ峠 Pickup Photo
T点:サカサマ峠の首無地蔵さん。
何か違和感を感じると思ったら、前掛けの 『白』が原因のようだ。仏具屋さんのサイトを見てみると、商品に並んでいたのは全て赤色。何か白色に特別な意味でもあるのでしょうか?赤は、赤ちゃん=生命や太陽を表す色として前掛けも赤が相場と思っていましたが。
T点:山ツツジがあちらこちらで咲いていました。桜ような植えられた感がなく、自然体なところが気に入った。
T点:この周辺の峠は、眺望が良い。
T点:京の都は盆地だと再確認する。黄砂の影響が無ければもっとスッキリと見通せるかも。
T点:時代劇のロケ地に、この周辺がよく使われると聞いたことがある。確かに、ここを馬が砂塵をあげて駆け抜けたら絵になりそうだ。(サカサマ峠の西方向)
T点:ここには、峠の茶屋が似合いそうだ。
T点:お地蔵さまの無い目線に合わせて見た風景。
サカサマ峠 Pickup Photo 2013/05/03
T点:ゴールデンウイーク中に2度目訪れた。
T点:前回、気になっていたサカサマ峠の西方の道だが、落ちたら100m以上滑落しそうで走れない。
T点:サカサマ峠から、西方の風景。
首無地蔵に雪積もる[撮影:2014/03/08]
サカサマ峠の四方山話
首無地蔵は全国に数多くあります。その理由の一つに、明治維新による廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)よるものともされています。神と仏を別であるものとし神道を柱とした明治政府は一体であるものとするサイドに宗教弾圧を加えました。
ここは、愛宕信仰(神道)の発祥の地であり、サカサマ峠はその愛宕神社へ通じる『信仰の道』です。おそらく、これらの影響で首が無いお地蔵さまになったのではないかと推測しています。ちなみに、峠を分類すると鯖街道は『物流の道』、鎌倉街道は『軍事の道』になります。
サカサマ峠の位置図
- 【サカサマ峠へのツーリングルート】
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編集後記
サカサマ峠のU字に切り立った道をボーと眺めていると、「カッカッカ!」と笑う水戸の御隠居様の声、「カパカパ!」と走り過ぎる蹄の音、「スタッスタッ!」と飛脚の軽やかな足音などが聞こえてくるかのようです。ハイカーに人気があるのが納得できる峠みちです。