一人、静寂の中、秋に包まれる贅沢。バイクは、そんな贅沢な場所に導いてくれる。セローに跨り星峠とその周辺へ、京都の秋を求めて気ままなツーリングをした。
無秩序に横断する渡月橋の外国人観光客。その人だかりを縫い石畳の道をゆっくりと走る。試峠への分岐点を左へ進み京都府道50号へと入る。久しぶりのツーリングのためか、六丁峠や神明峠の連続するヘアピンカーブがどうもぎこちない。
バイクに乗れてない。リズムも悪い。もう歳かな・・・。まあいいか。バイクを操る感覚もいいけど、乗せて頂いてるという感じも案外悪くない。
星峠・Pass Hunting NO.135
- 日付:
- 峠名:星峠(ほしとうげ)
- 路線:星峠道?
- 所在:京都府南丹市八木町神吉
- 座標:35.102066,135.598680
- 標高:466m、路面:オンロード
- レビュアー:峠ノ太郎(セロー250)
- おすすめ度: 3
星峠に建つ記念碑を読むと、施主が株式会社國友銃砲火薬店とある。一企業が改修した峠道のようです。会社情報を調べると、1868 明治元年の創業で銃砲火薬から花火まで扱っているようです。星峠を北へ下ると、この会社の火薬庫や煙火製造の施設が建っていました。
星峠の地図
- PIN:星峠
- 1点:阿祇園寺の看板あり
- 2点:國友銃砲火薬店、倉庫
R447から星峠を越えるとR162号への近道になります。R477が災害などで通行止めの場合には、京都府道363号経由で京北に抜ける道が迂回路に指定されています。
星峠 Pickup Photo
国道477号から阿祇園寺の道標を目印(1点)に上る。すると、すぐに激坂になる。大型バイクで途中停車すると、おそらく支えられずに転倒するのではないかと思う。当方はセローなので急勾配は大歓迎だ。
峠には「星峠道改修記念」と彫られた記念碑が建っていた。
- 施主:株式会社國友銃砲火薬店
- 設計管理:神吉下区
- 施工:橋本住建
- 道路延長:1067m
- 事業費:40,000,000円(林道星谷線改良舗装工事を含む)
- 竣工:平成元年12月
- 八木町長 細見 健 書
星峠の全景。赤いメットを置いている右手は、三頭山(みつずこやま、728.2m)へ向かう登山道になる。
いつものように峠の位置(ピーク)にセローを停め、峠らさを醸し出すようにローアングルから撮る。
東手の高い緑をバックにもう一枚。
登山道は、前夜の雨でかなりぬかるんでいた。バイクで突っ込むのは、ご遠慮しておいた。
星峠には、眺望や目を引くものが何も無い。そこで、水溜りを探して写真を撮って遊ぶ。思いのほか良い感じで撮れたので、色んなポーズで撮ってみた。
星峠を後にして北方へ下る。苔の緑のセンターラインは、お気に入りの風景だ。樹間から光が射している場所を探す。
薄暗い峠道に射す陽光が背を温めてくれる。そろそろ帰ろう、我が家に。
秋の気配を求めて寄り道
今回のツーリングのもう一つの目的は、秋の紅葉を愛でること。昨年の春から目を付けていた場所に星峠へ行く前に向かった。
この木肌の色が、神秘的な雰囲気を惹きたてている。
京都と言えば、秋の紅葉の見所として人気だ。しかし観光地では、人の気配が趣を掻き消す。やっぱり秋は、一人で楽しむものだと思う。
京都の北部の山中は、北山杉の植林ばかりなのでこのような場所は貴重だ。
名も知らぬ湖面を一人で眺める。
秋の実りを求めて寄り道
京都府道50号を走っていると、柚子が黄色くたわわに実った様子が左手に現れる。秋と言えば紅葉だけではなく実りの秋でもある。
嵯峨水尾は「柚子の里」で有名どころ。さらに進むと「京都の信州」嵯峨越畑の美しい棚田が見られる。京都府道50号は、秋を感じるには最高の府道だ。
星峠の位置図
編集後記
久々の投稿となりました。コメントを頂いていた皆様、ありがとうございます。峠の太郎は、すこぶる元気で過しています。ただ、ちょっと仕事が忙しかっただけです。これからも拙いブログですが、細く長くやっていこうと思います。今後共、宜しくお願いいたします。