京都府道50号は、変化に富む面白くて奥深い道だ。京都の一大観光地、嵐山の渡月橋から嵯峨鳥居本の伝統的建造物群保存地区の京町屋の風景。そして六丁峠を越えると保津峡の美しい渓谷美が広がる。宕陰の棚田は、撮影スポットに丁度いい。
また、接続する林道松尾谷線では、トロッコ列車とバイクで並走しながら保津川下りを体感できる。明智越は、歴史ヒストリーの一端を覗かせてくれる。
神明峠に立ち愛宕山の方角を眺めると、その先にある愛宕裏参道の峠群とつながりを感じられる。やっぱり、京都の峠は奥深い。色んなものを見せてくれるこの京都府道50号は、大好きな道の一つになった。
神明峠・Pass Hunting NO.129
- 調査:
- 峠名:神明峠(しんめいとうげ)
- 路線:京都府道50号(京都日吉美山線)
- 所在:京都府京都市右京区嵯峨水尾北ノ谷∧亀岡市保津町
- 座標:35.050606,135.617893
- 標高:400m、路面:オンロード
- レビュアー:峠ノ太郎(セロー250)
- おすすめ度: 4
神明峠は、京都府道50号上の九十九折れた杉木立を上り詰める。また、保津町へ至る林道愛宕線と愛宕神社へ至る登山道へと分岐している。
神明峠の地図
- PIN:神明峠
- 1点:明智越への分岐点
- 2点:明智越の峠道
- 3点:宕陰の棚田
- 4点:林道愛宕線
神明峠 Pickup Photo
1点:京都府道50号を樒原・越畑方向へ走っていると、左手に下る分岐道に保津町・亀岡を指す案内標識が・・・。面白そうな予感がする。
2点:川に沿って進むと、明智越を示す木標に出会う。
天正10年(1582年)5月、明智光秀は戦勝祈願のために愛宕神社に参蘢し、本能寺の織田信長を攻めるかどうかを占うため籤を引き、3度の凶の後、4度目に吉を引いたと言われている。
2点:予期せずに現れた戦国時代の舞台。しかもクライマックスの本能寺の変に登場する明智越に、思わずテンションが上がる。
2点:明智越を進むには、この細い丸太橋を渡らなければならない。何度か頭の中でイメージをしてみるが、そのどれもがセローと共に川底に転落する姿。
2点:取り合えず歩いて様子を見に行く。踏み跡はあるがバイクで走るには、かなり厳しい様子だ。君子危うきに近寄らず。素直に諦めることにした。
2点~3点:ここは雰囲気が良かったので、休憩をした場所。全ての枝道を一つ一つ確かめると、道路地図には無い素敵な出会いをすることがある。バイクとは、そういう演出をしてくれるものだと思う。
2点~3点:こんな何でも無いような所で感じる、小さな秋色が好きだ。
3点:宕陰の棚田には、天高く秋の空が広がっていた。セローには、こんな道が良く似合う。
PIN:京都府道50号が杉木立に包まれた九十九折れになり、ヘアピンカーブを上り詰めると神明峠が現れる。
PIN:神明峠には、峠名の書かれた標識が立っていた。
PIN:神明峠の標識の裏側には、愛宕神社へ通じる道らしき踏み跡があった。ここを登って行けば、サカサマ峠やダルマ峠へ出る。
PIN:神明峠からは、林道愛宕線(4点方向)が分岐している。しかし、残念ながら車両全面通行禁止になっていた。
PIN:林道愛宕線は、愛宕谷川に沿って保津町の集落へ下っている。巾員3m、延長4,120m。地形図で確認すると、明智越と愛宕林道は、並行していた。