百井別れに立つカーブミラーには、映るはずの国道の路面がプッリと消滅している。車であれば必ず切り返しが必要な180度に折れ曲がった路面の先は、薄暗い杉林に囲まれた狭路に落ち込む。大半の人は道が折れている状況に遭遇して、この先に進むことを選択しないだろう。
そう、ここが知る人ぞ知る国道477号最大の難所・迷所、「酷道」として関西で名を馳せる「百井別れ」だ。日本にもまだまだ「面白い」道が残っている。こんな所を見ると、これからも酷道の峠を一つ一つバイクで巡るツーリングを続けていきたいと思わせてくれる。
百井別れ・ツーリングスポットNO.2
百井峠の周辺地図
百井分かれ Pickup Photo
国道477号の進路は、赤い矢印になります。カーブ注意の標識もあるが、もはやカーブとすら言えないと思いますけど。
上も下も国道477号です。高低差も結構ありますね。「百井別れ」と言うより、「百井折れ」と言う感じです。バキッ!
カーブミラーに映る国道477号の先は消滅している。
初めて通る時の不安感は、簡単に想像できる。
百井分かれの世間山話
酷道(こくどう)は日本語の俗語で、一般国道のうち乗用車による通行が困難であるなど文字通り「酷(ひど)い状態の国道」を、「国道」の読み(こくどう)に引っ掛けて揶揄するものである。
古くは1958年に書かれた阿川弘之の紀行文『東北国道二千キロ』、道路地図や自治体史、新聞、紀行記、国会発言にも使用例がみられる。
酷道 – Wikipedia
百井別れの位置図
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- 【百井別れへのツーリングルート】
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編集後記
「別れ」と「分かれ」の使い方の違いは、別れ:人関連、分かれ:物質関連ですが、今回の「百井別れ」は道が三叉路(Y字)に分岐している状態を示しているのであれば、「百井分かれ」が正しい使い方のように思えるのですが。でも、人との別離(恋人との別れなど)の場所と考えると、「百井別れ」の方がロマンチックでいいかも。